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瑪瑙の印鑑

最近、友人から「はんこをもらったから彫ってほしい」と連絡がありました。
見てみると綺麗な朱色の瑪瑙(メノウ)の石材です。
どうしたのかと尋ねると、中国に遊びに行った時に路上で無料で配っていたそうです。その印材に文字を彫刻してもらう場合は有料になるそうなのですが、友人は「はんこを彫れる友達がいるから彫刻はいらない」といって無料で印材だけもらってきたそうです。しかも5本も[:にひ:]

実は石材は印鑑を彫刻する印刀では彫る事が出来ず、通常サンドブラストという特殊な彫刻機で文字を彫ります。
芳文堂ではサンドブラストの機械はないので、残念ながら瑪瑙の印鑑は外注という形になりましたが、なんか日本では高価な瑪瑙の印材が中国では無料で配られてるとは。。。なんとも複雑な心境でした。[:うぐ:]

印鑑の彫刻方法のお話

日本にはたくさんのはんこ屋さんがありますが、それぞれ独自の方法を用いて印鑑を作成しています。
昔はすべてのはんこ屋さんが手作業で印鑑を彫っていましたが、彫刻機械やパソコンの出現により作業の効率化をはかるはんこ屋が多くなり、現在では彫刻機械を用いて印鑑を作成する事がはんこ屋の主流となりました。(当店でも荒彫りという作業に機械を用いています)
印鑑には定価というものが存在しませんので、彫刻料金やお店の経営方針により金額が大きく変わります。金額の違いに驚かれた方は多いのではないでしょうか。
現在、印章業組合等でも問題になっているのですが、印鑑の製作方法を「完全手彫り」、「手仕上げ」、「機械彫り」の3種類に分け、その製作方法に該当する彫刻方法を明記するという事になりました。
「完全手彫り印鑑」とは文字通り印影を書く事から最終の仕上げまですべて人の手によって作られた印鑑を指します。
上記に一部でも機械を用いると「手仕上げ」の印鑑になります。
また、すべての作業を機械で行い、手作業を一切行わないと「機械彫り」という事になります。
上記が取り決めなのですが、「手仕上げ」の印鑑というのは機械彫りに少し手を加えたものからほとんど完全手彫りに近いものまでと非常に範囲が広いので注意して下さいね。

印鑑・はんこ/芳文堂